店長おすすめの一枚 2003年7月 |
ヴァルティナ/VIHMA
曲目 |
フィンランドで一番有名なトラッドグループで、フィンランドだけでなく他のヨーロッパ諸国、そして日本でも人気のあるグループです。 83年にフィンランドのカレリア地方で伝統歌を歌う女性コーラスグループとして結成される。 一時は女性16人+男性5人の大所帯グループだったが、90年にロック、ワールド・ミュージック系のミュージシャンを加えて現在の9人+ゲストとゆうスタイルに。 この時から現在のコーラス+トラッド+ワールド・ミュージックといった独自のスタイルになったようです。 91年辺りから各国の音楽フェスティバルへの出演が増え、世界的なバンドへと変わっていきました。 このグループとのはじめての出会いはあまり記憶に無いんですよ。 たぶん店に入荷したアルバムで、内容がわからなかったのを聞いてチェックしたのが最初だと思います。 最初に聞いたのはこのアルバム。 一番最初の印象は「何だこりゃ?」。 マシンガンのような早口で女性コーラスが重なり合わされている。 「舌が長いんだろうなー」と変な方へ圧倒されている。 楽器はトラッド系の楽器なんだがリズム・アレンジが斬新で凄くモダン。 アバンギャルドな印象を受けました。 でもこういった伝統音楽をモダンなアレンジで演奏するのって、凄くセンスが要るし難しいと思うんですよ。 下品な感じになったり、嫌味っぽかったり、お高くとまっていたり。 素朴な部分と雑多な部分のバランスが凄くいいんですよ。 一時期流行ったヒーリング・ミュージックを聴いて癒された気分にひたるよりも、これとかブルガリアン・ポリフォニーなどで人間の声の力に圧倒されつつ脳に刺激を与えて活力を生み出した方がよっぽど良いと思うのですが。 まあこれは個人的な趣味の問題ですが。 クレジットを見て英語ではない事は僕でもわかりますが、無知な僕にはそれ以上の考察は出来ず、正体不明なまま聞く期間がしばらく続きました。(このパターンが多い) 意識して見るとCDショップで見かけることも多く、少しずつコレクションが増えていきました。 あまりに気に入ったんで知り合いの飲み屋に持って行くと、違和感無いのでしばらくはその店のヘヴィーローテーションだった事もありました。 このアルバムの後コーラスの面白さに気づき、コーラスグループのCDを買うきっかけにも個人的にはなりました。 このアルバムは彼女らの7枚目のアルバム。 前年に来日も果たし日本でもかなり有名になってからの作品で、かなり売れたのか中古でも時々見かけます。 今年発売の最新作、2000年のヘルシンキでのライヴアルバム等未聴のアルバムもありますが、合計10枚のアルバムが出ていて時代とともに変化していく姿も楽しめます。 是非聴いてみて下さい。 声の面白さに気づくと思います。 ライヴも見てみたいなー |