店長おすすめの一枚 2003年6月

ルー・リード/ベルリン

ルー・リード/ベルリン
  1973年作品 ロック(アメリカ)
  BMGジャパン(RCA) BVCM35056

    曲目
 1.ベルリン
 2.レディ・デイ
 3.富豪の息子
 4.キャロラインの話(1)
 5.暗い感覚
 6.オー・ジム
 7.キャロラインの話(2)
 8.子供たち
 9.ベッド
10.悲しみの歌


梅雨ですね。
高校生時代、雨が降ると必ずといっていいほど聴いていたレコードがありました。
それがこのアルバム。
雨が降り家に居る時は何もせずにこのアルバムを聴いている。
黄昏ていたのか、何かを考えていたのかは今となっては思い出せない。
学校に居る時も窓の外を眺めながら、頭の中ではこのアルバムの最初のピアノの音が流れている。
今思うとルー・リードを聴いている高校生なんて、大丈夫か心配になっちゃいますね(笑)。
何故かはわからないが、今でも雨が降るとこのアルバムの事を思い出す。
特別雨と関係のあるアルバムではないのですが。

ルー・リード関連のアルバムというと、一番有名なのがバナナのジャケットでおなじみのヴェルベット・アンダーグラウンドの1st。
確かに時代が変化しても色あせない名作です。
しかしこのアルバムも、それに負けず劣らず色あせない作品。
70年にヴェルヴェッツを脱退したルーが、デヴィッド・ボウイの力を借りて表舞台に飛び出したのが72年。
その「トランスフォーマー」に続くソロとしては3枚目の作品。
プロデュースはアリス・クーパーのプロデュースでおなじみのボブ・エズリン。
発表当時は賛否両論だったらしい。
ヴェルヴェッツ時代からシンプルな音作り・表現だった彼が、突然ホーンやストリングスを入れてドラマティックな作品を作ってしまったんだから反発もあるでしょう。
ドラマの内容はベルリンを舞台とした男(主人公)と酒場のショウ・ガールの愛憎劇。
最終的には傷心の男がベルリンを後にするのだが、その間の過程はルーならでは。
ノーマルの僕には全く想像出来ません。(笑)
詳しくはCDのライナーノーツを。
このアルバムでのルーの歌声はモノローグに近く痛々しい。
この文を書く為に聴いていたら何だか切なくなってきた。

35年以上のキャリアを持つルー・リードですが、この人駄作・迷作と呼んでも差し支えないアルバムも多数ある。
ノイズだけの2枚組み作品を作り、後で「ジョークだった」と言われてもねえ。
ヴェルヴェッツ時代、「トランスフォーマー」「ブルーマスク」「ニューヨーク」、そしてこのアルバムは是非とも聴いて欲しい。
ロックとゆう枠を外してみた時に、残るのはヴェルヴェッツではなくこちらのような気が僕はしちゃうのですが。
ちょっと思い入れ有り過ぎかな?
でもぜひ聴いて欲しい。

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