店長おすすめの一枚 2003年3月

リンダ・ルイス/ラーク

町田謙介/First Gambit
  1996年作品 日本
  CITTA RECORDINGS CRCL−004

    曲目
 1.INTRODUCE
 2.チェニジアの夜
 3.星影のワルツ
 4.まだくたばりたくない
 5.Shake'em on Down
 6.スウィングしなきゃ意味ないね
 7.Crazy Love
 8.びくともしないダンス
 9.INTERLUDE
10.南京豆売り
11.Johnny B.Good
12.These Ain't Raindrops
13.コーヒールンバ
14.INTERLUDE
15.No Woman No Cry
16.Do You Wanna Dance

まず曲目を見て下さい。
どうですか?
この選曲ビンビンきませんか?
間奏・前奏みたいな曲を除くと全13曲、そのうち11曲がカヴァー。
若い人も含め多くの人の目に一番留まるのが「コーヒールンバ」ではないでしょうか?
少し前に井上陽水がカヴァーヒットさせたあの曲です。
内容について書く前にこのアルバムを知ったきっかけから。
このアルバムをはじめて聴いたのは97年だったと思います。
いくつかあるサンプル盤の仕入れルートから大量に入荷があった時です。
通常大量に入荷のあった場合 直ぐに売れる物・直ぐには売れ難い物・商品価値の無い物 くらいにまず別けるのですが、それをしている時にモノクロのコピージャケットで裏ジャケットの無いプロモーション盤がありました。
それがこのアルバム。
年間に数千枚の入荷がある店ですからすべての物を聴くはずがありませんし、聴いた事の無いCDの方が多いのも事実です。
この時点では町田謙介が何者でどんなジャンルの音楽かも知りません。
今思うと認識も無く情報も少ないこのアルバムを聴こうと思ったのかは謎ですが、ジャケットにひかれたのか、名前にひかれたのか、ともかく試しに聴いてみた事だけは確かです。
約30秒ほどの前奏が終わり2曲目がはじまってぶっ飛びました。
ジャズのスタンダードが斬新なアレンジで日本語の歌詞までついて演奏されている。
曲目が進むにつれてどんどんこのアルバムにひきつけられていました。
ほとんどが知っている曲なのですがまったく異なるアプローチをしています。
それからしばらくは店でのヘヴィーローテーションでした。
週に1度は聴いたんじゃないかなー。
少ないと思う人もいるかと思いますがCDは売るほどあるんですよ(笑)。
聴かないで済んでしまうCDが多い中、週に一度は相当な事です。
それから1年くらいは町田謙介が何者かCDのパッケージがどんなかも知らないままでした。
ある時、今は無き秋葉原にあったチェーンの中古CD店の380円のコーナーを見ていたら、見覚えの名前があるじゃないですか。
手にしてみると見覚えのあるモノクロのジャケットがモノカラー(て言うのかな?)になっている。
久しぶりに興奮しましたよ!
裏には曲目もあるじゃないですか。
RPGで居る事はわかっているんだけど見た事も無かった仲間を見つけたときの感動かな?
まあいいや。

アコースティック・ギター、ベース、パーカッションを基本としたバンド構成に曲によりアコーディオンが入ったりもするアコースティクな作りな上に凄くファンキー。
あくまでも日本人の声なんですがオーティス・レディングのよう(褒め過ぎ)。
言葉に説得力があるんですよ。
この人の基本はブルースにあるんじゃないでしょうか。
アルバムに収録されている曲はジャズ、ロック、ソウル、レゲエ、ブルース、ラテン、そして歌謡曲と多岐にわたるんですが、どれもが斬新なアレンジで町田謙介印が押されています。
ヴァン・モリソンの名曲「Crazy Love」もファンキーに唄いあげられ、ボブ・マーリーのレゲエのスタンダードナンバー「No Woman No Cry」はオリジナルに近いアレンジながら熱く唄われています。
そしてハイライトは上記の「コーヒールンバ」。
日本人も西田佐知子、ピーナッツ、荻野目洋子、井上陽水等多くの人が歌っていますが、この人のヴァージョンが最高です。
既にルンバではなくなってしまっているもののコーヒーの魅力をエキゾティックにそして熱く唄っています。
ちなみにこの曲61年にベネズエラで作られた曲なんですが原題は「Moliendo cafe」(コーヒーを挽きながら)。
日本で有名な歌詞は内容には関係の無い替え歌に近いもので、「?」マークのつく部分も多々ありますが、コーヒーを飲んで恋をするといった内容がヒットにむすびついているのかもしれません。
ザ・ピーナッツはオリジナルの歌詞を直訳して歌っていたんですが、あまり話題にはなりませんでした。
この曲インドネシアに行くと「Kopi Dandut」とゆうタイトルでヒットしています。
世界中でヒットしたのかなー?
こういった他の国でカヴァーされてヒットし、その国の曲だと思われている曲ってたくさんあるんでしょうね。
「蛍の光」もスコットランド民謡ですしね。

98年にはミニアルバム「Candyman」が出るんですが、その時に知ったんですがこのアルバム全米カレッジラジオでヒットしたんだそうです。
そういわれてみるとジョン・スペンサーなんかに近い匂いがプンプンしてきます。
アメリカでも有名な曲もあり、それを別けの解らない言葉で斬新なアレンジで歌われたらうけるのも理解できます。
ただ98年のミニアルバムは僕には今ひとつグッとくる物が無かった。
カヴァーとゆう企画物がよかったのかなー?
この「First Gambit」曲目を見て興味をもたれた方、ジョンスペ等が好きな方是非聴いてみて下さい。
現在も東京を中心に活躍しているので機会があったらライヴも見てみたいですね。

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